大分のローカルプロレス団体、プロレスリングFTOの無料イベントがトキハわさだタウンであったので見に行ってきました。
いや、正確には、乃木坂46を見に行ったらそこでFTOの試合をやっていたのでついでに見ただけなのですが。
プロレスリングFTO第1試合:
レイ・パロマ(広島・ダブプロレス) vs アステカ(福岡・華☆激)

他のローカル団体から参戦した選手同士の試合。
ダブプロレス公式 blogプロレスリング華☆激アステカが代表を務める「華☆激」は、4月30日 さざんぴあ博多で行われる興行で、QunQunの井上りな(りなぽん)がリングアナをやる予定になっています。
アステカは主に大阪プロレスで何回か見たのですが、最初に見た時は「今日は本調子ではないのかな?」と思ったものの、何度も見ているうちに「ああ、もともとこの程度なんだ」と分かりました。
新日本プロレスの獣神サンダーライガーが高く評価しているのが疑問なのですが、選手サイドから見たらわりといい選手なのかもしれません。
でも、メキシコのプロレス「ルチャ・リブレ」をベースにしているわりにジャベ(関節技)のバリエーションが乏しく、空中殺法もありませんし、巻き投げも回転受け身もそんなに巧くはなく、見ていてつまらない試合をしているのは確かで、一般のファンに評価されるタイプではありません。
日本での派手なイメージとは違ってベタベタのルチャ・リブレは地味なものですが、それを差し引いてもつまらないです。
華☆激出身者には秀吉、ビリーケン・キッド、GENTARO、筑前りょう太など、インディペンデント団体界隈ではそれなりに名の通った選手がいるのですが、一般的な評価という点でアステカは完全に置いて行かれている感があります。
グラウンド主体でも別にいいのですが、それならジャベの技術をもっと磨くべきですよ。
ソラールとは言わないまでも、せめてミラノコレクションA.Tくらいのバリエーションがあればエースとして恥ずかしくないレベルの試合ができると思うのですが。
「ダブプロレス」という団体は今回初めて知ったのですが、知っている選手がティグレ・オリエンタルしかいませんでした。
それも知っているのはリングネームとマスクだけで、実際に見た記憶はありません。
今回参戦したレイ・パロマは、沢田研二の「ストリッパー」を入場曲につかっていました。
ファイトスタイルもそれに合わせた“ヌルヌル”な感じを取り入れていますが、いささか中途半端だったかもしれません。
それらしいムーブはレッグロックの時のポージングくらい。
もっと露骨に、思い切りエロティックにやってもらった方がいいと思いますね。
それと、男性ストリッパーをモチーフにするならもっと筋肉美を意識すべきでは。
身長・体重共に一般人並ですし、その上鍛えていないのではまるで学生プロレスです。
この試合も地味で特筆すべきものは何もありませんでした。
○ アステカ(垂直落下ブレーンバスター→プランチャからピンフォール)パロマ ×
第2試合:
魁(ダブプロレス) vs バトル・シャーク
シャークの『みんなでバトルしようぜ!!』ブログ
第1試合よりさらに地味な感じで、盛り上がりに欠けました。
バトル・シャークはTNAのシャーク・ボーイっぽいのかと思ったら全然違いました。
"Give me a shell yeah!"を待っていたのに…
まあ、仮にやったとしても、ショッピングセンターのイベントでは"Shell yeah!"と返す人は私くらいしかいないでしょうが。
ただ、特筆すべき点はないにしても、試合そのものはベーシックスタイルでそう悪いものではありませんでした。
閉鎖空間であれば充分盛り上がったのではないかと思うのですが、いかんせんプロレス観戦そのものに慣れていない買い物客ばかりの中では、「おおっ!」と思わせるような動きがないことにはなかなか盛り上がらないのも致し方ありません。
でも「裏4の字+ヒールホールドのミックス」は気に入りました。私はそういった技が好きです。
○ 魁(ラリアットをかわしてからのスクールボーイでピンフォール)シャーク ×
第3試合:
ダークサイド スカルリーパーA-ji&二代目 上田馬之助 vs ジャスティス(KAZE & xXXx)
スカルリーパーA-ji(エージ)はFTO代表。
死神の鎌を装備しての入場でしたが、これを凶器に使うことはなく、チェーンくらいしか使っていませんでした。
二代目 上田馬之助(正式なリングネームに「二代目」はつかないはず)は、風貌やリングタイツはやはり初代をモチーフにしています。
凶器攻撃は鉄の栓抜き(今どきよく見つけてきたね)や竹刀で、これも初代のオマージュ。
使う技も河津落としやモンゴリアンチョップなど古典的なもので、さすがに初代公認ななだけあります。
ジャスティスのKAZEとxXXx(フォーエックス)は、マスクやリングコスチュームこそ派手ですが、背は低いし体はダルダルだし、あれでベビーフェイスをやっているのは無理があります。
ベビーフェイスはかっこよくなければダメ。
ヒールの方がかっこいいというのでは何のための善悪対立構造なのか分かりません。
試合の方はさすがメインだけあってそれなりに見応えがありました。
…途中までは。
場外乱闘は客層を考えて控えめにしていたようでしたが、ちゃんと椅子だの竹刀だのを駆使した古典的なヒールファイトを展開していましたし、ベビーフェイスがそれに耐えつつ正統派の技で反撃するという、実に「正しい」プロレスが行われていて、なかなか面白かったんです。
でも、フィニッシュがいただけない。
座った状態の相手の頭を蹴ってそれで終わりでは、非プロレスファンに届く試合にはなりません。
もっとヒールらしい悪辣な方法で試合を終えてほしかった。
ジャスティス側に見せ場が少なく、終わってみれば一介のジョバーにしか見えませんでした。
ヒールがずるい勝ち方をして、ベビーフェイスが「もう一回やってやる!」これがプロレスというものです。
それから、誰だったかフライング・クロスチョップを使っていたのですが、メキシカンがやるのはクロスチョップではないんですよ。本当はヘッドバットなんですよ。
その辺、特にジャスティスの二人にもっと「正しいベビーフェイス像」を追及することを求めたいと思います。
○ A-ji(ハイキックからピンフォール)xXXx ×
自分は基本的にプロレスファンですが、特にこういうオープンスペースでやる場合、非プロレスファンが見てどう思うかという点も意識して見るようにしています。
プロレスファンとしては「まあまあだった。メインはなかなかオツでした」という評価になりますが、結果的に乃木坂46が出てきた時の盛り上がりには遠く及ばなかったというのが実際のところで、世間に届くようなプロレスが魅せられたとは言えません。
乃木坂46だって世間的な知名度はまだまだ、しかも当日発表のゲリラ的なイベントで、熱狂的なファンが集まっていたというわけではないのですから。
ほとんどのお客さんは、FTOも乃木坂も知らない一般人です。
FTOがクラシカルなプロレスを志向しているのは伝わってきました。
そこはすごく良かったとは思うのです。
ただ、これをきっかけにFTOの試合に足を運んでくれる人がどれだけいるかと考えると、やっぱり物足りなかったと言わざるを得ません。
そのためにはある程度ショーアップが必要でしょうし、プロレスならではの「凄み」を見せつけられる試合をやらなければなりません。
辛辣な書き方になってしまいましたが、それは世間に伝わるプロレスをやって、ファン層の拡大につなげてほしいという願いを持っているからです。
せっかく観客が3000人(主催者発表)も来てくれたのですから。その中から何人かでもプロレスファンになってくれたら底辺が広がるではありませんか。
私はそれを期待していたのです。
スカルリーパーA-jiや上田馬之助はなかなか良いものを持っているのですから、ベビーフェイスがそれに応えられるような試合をできるようになってほしいと願います。